てっちゃんの歌唱6

てっちゃんの青春詩集&時事エッセイ
<2014年6月、全国発売、写真集も掲載、CD付録>


「月のかなたに」

月のかなたに地球が昇る
暗黒の果てしない闇をバックに地球が昇る
小さなこの青い球体の中で
笑って叫んで 悩んで泣いて
私たちは生きている

月のかなたで地球は昇る
昇るようにも 沈むようにも 見える・・
太陽の黒点の一つにしかすぎないこの球体で
私たちは戦争をする
陰謀を企て 時には親をも殺す

歯ぎしりをして 地団駄を踏んで何になるというのだ
すべては消え 黒点も消え
太陽は命を閉じて 地球も消える
静けさの中に 宇宙の風が吹く
孤独を迎え入れよう
こころ豊かに孤独と対話してみよう

月のかなたの暗黒で
せめて一瞬 キラリと輝いてみたい

           松浦てつお

旅立ち

負けないと決めた日から孤独が始まる
迷いを放棄した日から新生が始まる
死ぬ時は一人だから・・・
そう言い聞かせた日から闘いが始まる
鏡にむかって、ニッと微笑ってみる

どうせ死ぬのになぜ生きるの?
新聞の活字に
自殺少年のそんなコメントが躍っていた!

早く人生を投げ出してみたって
待っているのは無の世界さ
どうせ宇宙のちりになるだけさ

愛の感傷も久遠の浄土
死なないと決めた日から笑顔が始まる
逃げないと決めた日から
涙とはサヨナラさ

ハタチが青春で、四十が壮年で、
六十が老年だって!!
そんなこと、いったい誰が決めたんだい?

何がワイセツで、何がデカダンで、
何がダンディズムで・・・・
秩序と道徳のしたり顔を
黄泉の空から見てみよう

ハタチの不倫
老いらくの恋
みんな自分の勝手だろう
ステージでスポットライトを浴びて、
マイクを握って話しかけてみよう

I LOVE YOU
I LOVE THE EARTH !

五十年、百年なんざ
夜空の星の瞬きにも及ばない

ファイティングポーズをとって
笑いながら棺桶へ入ろうね

負けないと決めた日から苦渋が始まる

せめてパワーのある内に、
あの世へロケットを噴射しよう
せめてパワーのある内に
一厘の可能性にかけてみよう

オレはデラシネ
それでいいじゃない


長崎市 コスモス文学新人賞 入選作品
 

シルビアの恋
作詞作曲 松浦てつお

1、チューリッヒの空の下 
ぼくらは恋をした
目と目が合った瞬間 恋をした
言葉はいらない
熱い血潮が恋をした

2、言葉はつうじなくたって
あなたが好き キミの目がほほえみかける
心いっぱいの笑顔を今も忘れない
キミは今 どうしてるのか
ノートのきれはしの
キミの美しい文字
電話番号はまだつながるのでしょうか

スイスアルプス
ヨーデル

アイガーの北の峰
ユングフラウヨッホ
メンヒ
エーデルワイスの咲く山肌に
ヤッホーヤッホウ ヤッホー


あなたはあなたのままでいい
作詞作曲松浦てつお


柿の木の下で
作詞作曲松浦てつお

マツイさん
マツイさん あんたはほんとにいいヒトだった
医師会病院 私を見送るさみしそうなあんたの目
今生の別れ 後ろ髪を引かれる思いで病室を後にした
後から あなたの人生を知りました
韓国 岐阜 島根
一人息子
湯来温泉
真夏の冷凍庫
大はしゃぎでカラオケに歌い興じる姿は仮の姿だったのですね

ヒトはみんな死ぬときはひとりです
でも納骨堂にポツンとひとつ
引き取り手の無い骨壷を私は見たくなかった
夏の日がやってくると
やあ てっちゃん 満面の笑み
必ず おどろくほど大量の輸入韓国製品をタダでもってきてくれた
あんたはボクと仲良くしたかった
どうもありがとう
今年もまた夏がきた
私たち夫婦を温泉に案内してくれたあんたのせわしないハンドルさばきを思い出す
いったいここまでくるのに何があったのか
そんなに急いでどこへいきたかったのか
何をわすれたかったのか
あの世でもう一度ゆっくり酒を飲んで語らいたい
ヒトそれぞれ ヒトいろいろ
そして黙ってこの世を去るのです



お父さん
作詞作曲 松浦てつお

1、お盆の季節になると思い出す
お父さん
古い家の暗い部屋
誰もいない提灯の前であなたは
幼い私を抱いて言った
負けるなよ
強く生きていくんだよ

2、母も姉も出て行ったこの家で
お父さん
ふたりの生活が始まった
吹雪の中で手を取り合って
命ある限り
一歩二歩 前を向いて歩く

3、今、墓の前に妻と手を合わす
音もなく風が吹く
あの日の思いを乗せて風が吹く


惚れ過ぎちゃったんだよ
作詞作曲松浦てつお

1、オナラ談義に笑い合う
ちょっとおかしなヘンな夫婦
今夜も缶(かん)ビール 半分に分けて
イカのサシミで腹いっぱい
都会へ出てった子供たち
いつしか過ぎた40年

2、いつもニコニコ妻の顔
二人三脚 修羅人生
離婚届けは数知れず
健康食品 二人で選び
残りの人生 数え合う
温泉巡りが 癒やしです

3、新婚気分は今もなお
夫婦喧嘩はたまにある
お墓の中でも笑い合う
そんな夫婦で終わろうね
いつか人生 灯が消える
二人の笑顔が自慢です

パオというラブホテルにて
作詞作曲 松浦てつお

あれは神戸ナンバーの白いセダンだった
海を見下ろす月夜の車庫の中で
真っ赤なシートにうつむいて二人は沈黙していた
浮き上がるように白いうなじがヒクヒクと泣いていた
部屋の中
二人が帰った後の「思い出ノート」には・・
別れ
今日が新婚記念日だった
何があったのだろう


野菊のひと(ワタナベさん)
作詞作曲松浦哲雄

尾道物語
尾道北高校の門前にたんぽぽの花が咲いていた
少女はいつもたんぽぽに話しかけていた
ねえねえ花さん
文学の道を散策し



小さな足

作詞作曲 松浦てつお

いつも座ってるソファがある
子供のようなピンク色の小さな可愛い足
足だけ見てるととても還暦とは思えない


クロスケの歌
作詞作曲 松浦てつお

クロスケという猫がいた
ボクの親友だった

期間工ブルース
おいら期間工 使い捨て
明日の命はわからない
きょうはバーナー ガス溶接
明日はプレスの旋盤で下敷きさ


長崎の別れ
作詞作曲松浦哲雄

浜田海浜公園
作詞作曲松浦哲雄


パリの空の下
モンマルトルの丘に立ち
パリの夕暮れに涙する
モジリアニの絵筆
シャンゼリゼ
ジプシーの女の子
なにやらフランス語で話しかけ
僕の手をとってステップを笑いながら踏む
あれはある夕暮れのステキな経験

思い出づくり
1、生きることは
思い出づくりだと妻は言う
いつか来る別れ
覚悟を決めて
その日を待つふたり

2、ふっとたたずむ
壁一面の写真の前で
十年 二十年 三十年 五十年
思い出ははかなく消えてはよみがえる
ちっちゃい顔 子どもになって女になって
いつのまにか子どもは大きくなって
ふと気が付けばふたりは老夫婦
涙と笑いの中に
思い出は消えていく


大日山(ダイニチヤマ)の峠を越えて

悩むからこそ人生なんだって 誰かが言ってたっけ・・・
この世で起きたこと、この世で収まらん訳がない
そんな演歌(うた)の文句もありました

         親一人、子一人で育ったけれど、お父さん
         あなたの教えは「負けるんじゃない!」
         いつもその一言でした
         負けないぞ!と心に決めたはずなのに
         次の瞬間、イヤダ!死にたいなんてバカなことを考えてしまったり
         生きるって、本当にヘンなことですね

汗をふきふき、あなたと二人で大日山の峠を越えて
田植えが終わったばかりの集落を はるか眼下に見晴るかす
あの日の弁当はおいしかったね、お父さん
まぶしいばかりの緑の連なりが、少年の日の瞼の裏に焼きついて
けっしてたくさん売れたわけではないけれど
痛む足を引きずりながらの行商も、なつかしい思い出となりました

病院へ連れてって初めて抱っこさせた女の子
東大のお医者さんと結婚したんだよ
ウソじゃないってば・・ ホ・ン・ト
時が流れて、新しい息吹の流れが始まりました
アンタがいつも言ってた「負けるんじゃない」
どうもオレじゃなくて、孫に引き継がれたみたいだね
「白い巨塔」のラスト、見ている訳ないか・・

     人それぞれに阿修羅のごとく戦場に立ち
     疲れた身体を横たえる場所もなく、満身創痍で荒野をひた走る
     そんな全力投球の人生なんて・・、やめましょうね
     「疲れませんか?」
     突っ張って、また突っ張って
     歩くっきゃない!
     そんな開き直りなんて・・、やめましょうね
     ちょっぴり流れに身をまかせ
     水のきらめきをまぶしく受けとめて
     デオキシリボ核酸のもつれた糸の妖しさにたわむれてみる
     オーイ!

時には泣いてみるのもよいでしょう
時には大声で笑ってみるのもよいでしょう
だって、みんな人間なんだから、肩の力を抜いて
サア!
大日山の峠には七色の虹の橋がかかります
円通寺へ登る山道は心臓破りの急勾配
猿と猪がお伴です
覚悟を決めて、あなたと笑い
覚悟を決めて、あなたの意志を問う
時空の流れは何億年
みんな明るく楽しく同じ道を通り抜けていくんですね

           もっとパワーを下さい、お父さん
           あなたの使った松葉杖、とっておけばよかったね
           足なんか無くたって、本当にあなたは強かった
           もう一度、あなたに会えたなら
           車椅子に巨体を乗せて三瓶(さんべ)高原を歩きたい
           雲も風もみんなこの世の証人です
           私もあなたと同じ年齢(とし)になりました
           
             松浦てつお


直線上に配置

随筆・今日の株式
先週、オカモトのカラ売りを薦めましたが、結果はアタリということです。宇宙の「宇」は空間、「宙」は時間を意味します。皆さんはビッグバンという言葉をご存知だろうと思います。ジョージ・ガモフという人がとなえた説でありまして、宇宙はいまから150億光年くらい前に大爆発とともにはじまったというものですね。
天体観測をするとわかるんですが、宇宙はどんどん膨張している、星が、銀河がどんどん遠ざかっている。
つまりこのことは、逆に言いますと大過去のある時に、すべての物質はおそろしく小さなものだったということになるわけでして、これがビッグバン理論の根拠となっています。そしてこの説は、現代の世界の天文学者の間では常識となっています。
そして、もう一ツ歴史をさかのぼってみますと、「それでも地球は動いている」といったガリレオ・ガリレイ、つまりコペルニクスの地動説を支持しての発言でしたが、それまでは実に1400年間にわたって、プトレマイオスの天動説が信じられてきました。今でこそ、地球は動かない、地球が宇宙の中心だなどといおうものなら気違い扱いされるわけですけれど、ことほど左様に人間の常識とははかない存在でもあるわけでして、ビッグバン理論も、あるいは他の宇宙が発見されてまちがいであったと言われる時がいつの日か来るのかもわかりません。
日々の追証と、借金と、ノルマに追われる証券界の皆さんからすれば、「俺たちに明日はない」ということにもなるのでしょうが、権力の座にあんのんとする特権階級の人々にも諸行無常の鐘の音が鳴り渡る日がいつかあるのかもしれませんね。森乳699円、黙って買っておいてください。必ず、花開きます。

(平成4年3月17日)

講談社・季刊誌ウォンバット、「92、秋号」202ページに掲載


春風によせて


清らかな夢  明るい希望
それは青春の幻想だったのかもしれない
遠く浮かんだ山並みの青いシルエット
純白の雲の下に輝いて澄みわたる春の海原
柔らかな陽射しの菜の花畑
君はうれしそうに微笑んでいた
あれは初恋の日の残影

薫風のロンドは優しく笑い声を響かせる
フルートのトレモロに君は涙して
その瞳に僕は恋をした
そして淡いピンクの唇に命の微笑みがささやきました

悲しい想い出も 苦しい想い出も
いつもお前は爽やかに吹き流してくれる
いつか生まれて いつか死んで
一緒に消えていくのです
欲望って何ですか
憎しみって何ですか
どうして怒っているんですか
時は黙って通り過ぎていきます

お墓に供花はしましたか?
四季の訪れそれぞれに
人生の先輩に初恋の報告をしてみましょう
冬のあとには春がくる
短いラブストーリーは
神様の贈り物なのです



直線上に配置




クロスケの死
クロスケが死んだ
今日で五日たった
クロスケが死んだ
ウソだと思ってみる
でも、クロスケはいない
一度も粗相をしたことがないのに
私が長期出張の時、長く帰らない主人のフトンにクソをした
あの猫が死んだ

動物の嫌いなひとは、たかが猫と言うだろう
でも我が家のアイドル、クロスケは
この七年間、まさしく我が家の長男だった
夫婦喧嘩をしても彼がいた
不良娘に頭を悩ましても、おっとりすました彼がいた

サッシ窓のロックを自分ではずして出て行く猫
大の字にふんぞり返って大いびきをかく猫
主人の顔を見ると、いそいそと走り寄ってくる猫
足にしがみついて離れない
「こいつは人間のつもりでいる」
テレビ局を呼ぼうかと家族六人で話しあいもした

六月十九日午前四時前、死体発見!
思いもかけない窒息死だった
犯人は黒猫! アイツだ!
一瞬、すべての時がカチカチと空白の中で停止した
体重六キロの重さが両手にしみる
涙がとまらない

七年はあまりに短い
パンダのようにまん丸く人懐こい目
あの目は人の心を理解していた
ビールのほろ酔いの中に夜のしじまが流れ去る
私の部屋を真夜中にノックするあの猫はもういない

自らの体重を持て余し匍匐前進
トコトコ階段をよじ登る姿はユーモラスな縫いぐるみだった
キラリとした生真面目さで鷹揚に振り返るつぶらな瞳
どこか田舎の好々爺を彷彿とさせるブチ猫、クロスケ
鼻の横の間抜けた黒い斑点と共に
お前のキャラクターを永遠に脳裏に焼き付けておこう
心許せぬ人間社会へのモニュメントとして

息を引き取る間際、鎖を引きずりながら
あの世へ旅立つその瞬間まで
お前は私と私の長女のことを考え、思い続けたにちがいない
声にならない声で
私たち親子を呼び続けたにちがいない

いつお前が階段を上がってくるのか
グラス片手にガラス戸の向こうをみつめていると
まっすぐ私を見据えたままでトコトコと
いまにもお前が歩いてきそうに思えるのだ
死の前夜、同窓会から帰ってきて
フトンの上でお前と長生きの約束をした
あれは虫の知らせだったのか

お前の墓に最後の土をかけたその時に
本当にその時に、
何も知らない娘からのベルが鳴ったのだった
彼の写真を十八日に壁に飾ったばかりだと、涙声

不思議な猫、クロスケ
人間みたいな猫、クロスケ
さようなら


悠久&離愁の彼方より

目標! 123歳! なんて
選手宣誓よろしく、まじめに吹きまくるワ・タ・シ

草葉の陰で、あるいは「お前らしいな」と父が笑うかもしれません

親殺し 子殺し 隣人殺し
みんな何かが狂ってる
中学3年生いわく、「なぜ殺しが好きなのかわからない」

そんなギザギザハートの子守唄を
ケセラセラと笑う傍観者たち

みんな、自分のことだけでせいいっぱいなのかな・・
輪廻の真実なんて、火星の氷の下をほじくってみれば
案外シンプルな姿で仰臥してるのかもしれません

悠久の流れは、銀河を包む七割の暗黒物質の中にあるという・・・
土星はるかなタイタンの陸地には
薄暗いオレンジ色のメタンの大気がありました
田舎とか 大都会とか 人種とか
スペースレベルではまったくちっぽけな話です

お父さん
つつじに囲まれた新しい墓は気に入りましたか?
隣には、なぜか私と同年代の人の墓が立ちました

視界不良ではあるけれど
銀河鉄道に揺られつつ
タイタンへ旅立ってみませんか
優勝劣敗の極寒を
私なりに哲学してみます

今年もまた、貴方の好きだった菊の花を供えます
生きとし生けるもの
いずれは宇宙へ環ります
意識のボトムで貴方のソウルに触れられる
そんな追憶が私の清涼剤かもしれません

人の激情の布地には
ペーソスの色彩が似合います
氷点下180度の夕焼けは絶景でしょうか
精魂こめてスペースの語りべを目指しましょう
心のひだをかきわけて
地球のブルーに息吹を投げかけてみませんか
大気は偶然の贈り物
明るく元気に大声で
笑って旅に出てみましょう

松浦てつお

島根県芸術文化祭文芸部門 銅賞 受賞作品

妻よ

死ぬまでかわいがってね、なんて
照れ屋のキミの遺言ですか
呆れるほど相性が悪かったのに
ボクの一番の親友は妻よ、やっぱりアナタです
ケンカばかりの結婚生活
離婚届もずいぶん書いたよね

北海道の漁師の娘が病院勤務
東京の北千住のアパートで
偶然の出会いがありました
4人の子供をありがとう
地方の選挙戦でマイクを握り
走りまわる姿には
ただ、すまないの思いです

子供をかわいいという父親はウソツキだ
男が一番かわいいのは妻だよと
店の客に言われたそうですね
そんな問答はあの世でするとして
あんたが死んだら函館に帰るんだと
涙ながらに声を詰まらせたのは
望郷の念ですか

キミの勧めで函館に来ています
函館の夜景はこの世で一番きれいです
函館山の頂のレストランで
時の流れを数えています
みんな星の流れのようです
私が死んだらどうするの?
と言われても
ボクが先かもしれないし・・・
子供たちの成長を
ほんとうに有難う
みんな遠くへ消えていく
やがて旅立ちは一人です

苦しかったり
悲しかったり
笑ったり
どちらが骨を拾いますか
黄泉(よみ)の国でも
二人で温泉に入りたい
そしてキミの手料理で歌いたい
夫婦っておかしいね
夫婦っておかしいよ

長門峡

振り返って手を振る

匹見峡


熟年離婚が社会現象になったのはいつからだろう
考え方は、生き方は人それぞれ
でも離婚してよかったなんて話、少ないよね
激動の30年が過ぎました
妻あっての今日、それは事実です
泰子の顔に刻まれたシワ
それは私の不甲斐なさ
毎週通う温泉地めぐり
それが二人の楽しみなんですね
一人でドライブするよりは、
二人交互のハンドルが楽しいな
そばにいてくれるだけで安らぐ存在が泰子
へをこいてパッパラパー
馬鹿言って笑い転げるのは清涼剤なんです
顔は歴史というけれど、
悲しみ、苦渋・・・、それは昔は無かったな
幾星霜を共に歩んできて
ふっと浮かぶむじゃきな笑顔に新婚時の面影を見るのが
私が一番ホッとする瞬間なのです


私の10代から20代にかけての作品! 
未熟というか・・若かったですねえ・・迷える時代だったかも・・
カモシカさん
作詞(楽曲著作権)松浦哲雄 作曲・ギター、シンセサイザー演奏三村浩一

(1) カモシカさんって呼んだらね
にこっとえくぼが笑ったの
カモシカさんて言ったらね
うふ・・・、なあにって答えたの
とってもすてきな声してね
あなたはだぁれって言ったのよ

(2) カモシカさんって愉快だな
いつもピョンピョン飛び跳ねて
しなやかな声で笑ってる
うふ・・・、空高く歌ってる
森の木陰の残り雪
白い雲もタンポポも歌ってる

(ハーフ) うふっ ふふっ うふふふふっ
カモシカさんって呼んだのよ
えくぼがにっこり笑ったの

1967年・晩秋、東京にて
苦しみの中に明日がある
悲しみの中に自分がある
あの日の思いを、今日のこの思いを
私は永久に忘れられない
運命の糸・・・
私の手繰り寄せる運命の糸・・・
その先端のどんなにとげとげしかったことか・・
そして糸の尽きるところを
静寂の祈りをこめて握り締めるときに
わたしの苦渋もまた、下界を去るのかもしれない
この道のみ我に与えられた道なり
ただ一人、我に与えられた道なり


そして今

そよ風の声を聞きながら
春の歓喜に身をゆだね
あなたと語った花園はもう見えません
黄昏の中に、あの日の大気の中に
あなたの笑顔が光り輝いたのを
私は忘れることができません

あなたの愛らしいくちびるが
どのように開いて、どのように閉じて
どのように私のくちびるに触れたかを
忘れることはできません
甘いベーゼの香り・・・・
ああ、あの倒錯の一瞬!
あれが愛だったのです

いつしか季節はめぐって
枯葉が黄色く山肌を散り染めるころ
深い青空に吸い込まれるように
若い嵐は消えていきました
メルヘンの舞台は終わったのです

微風にそよぐ猫柳の白い花のように
艶やかなビロード色をしたあなたの官能
生命を限りに今にも燃え尽きそうな
あの目くるめく真夏の日々
私は飢えた狼の手で貪り尽くしたのです

そして今・・・
あの日のあなたの匂いを
木枯らしが運んでくるこの並木道に
銀色のフルートが
淡い夕闇のベールに包まれて
寂しくトレモロを奏でます

でも・・・
甘酸っぱい香りを残して
青い果実は死んだのです

誰もいなくなった今
私は一人、自分の心に帰るだけです
誰も見えない今
私は一人、自分の道を見つめるだけです
どこかにあるはずの
きっとあるはずの・・・
明るい光を求めてどこまでも
歩き続けるだけなのです・・
東京都北区赤羽の文芸同人誌「日芸」に発表  渋谷区恵比寿の書店で販売

鶴見岳慕情
作詞 松浦てつお

1、 霧の鶴見路夕日にゆれて 泣いているよな雨あがり
潤む瞳の愁いの先に 赤い蘇鉄の実がゆれる
別府 明礬 湯の香り
淡い初恋 夢別府

2、想い出たどれば 夢一夜(ひとよ)
地獄めぐりに猿の山
菜の花畑で手と手をつなぎ
湯煙ほのかな青い空
冷たい感触心にしみて
ふるえる肩は 夢別府

3、時はながれて いとしい妻に
去りしあの日の夢をみる
ああ人の世を幾星霜
雲海はるか見下ろして
残りの日々を語りあう
笑いさざめく 夢別府

てっちゃんの初恋列車
作詞 作曲 編曲
松浦哲雄
(2014.2.6曲の著作権移動)

キーボード演奏井上新二
 

唄 松浦てっちゃん

1、列車の窓に もたれて見てる
すぎゆく景色が にじんできた
別府の駅のプラットホーム
涙まじりに手をふるあなたがいた
さよなら初恋 窓打つ雨が走り去る
想い出が溶けてすぎてゆく

2.文通相手の 募集投稿
すべてはそこから始まった
中学1年 ラブレター30枚
通信簿交換が楽しかった
 ベッドできみは10円玉に名前を彫った
ロングさん ボクのあだ名です

3.きみはピアニスト ボクは弁護士
夢見てたころがなつかしい
バイトに疲れ きみの便りに涙
そう あれは遠くはかない思い出
さよなら初恋 高校卒業の出会い
雨の景色は同じです
雨の景色は同じです(繰り返し)

初恋旅情


1、 はるか漣  海越えて
    十九の春が呼びかける


峠の里
作詞・作曲


五重塔の墓
作詞、作曲 松浦哲雄

1、観音像から見下ろせば益田の街の灯が揺れる

同窓生
山下公園
氷川丸
横浜 アパート
高校 フォークダンス

十九年の鎮魂歌

猫が死んだ
ただの猫じゃない
昭和生まれの満19歳
ギネスもの
人間なら120歳


ブッセに託して

山の彼方の空遠く幸い住むと人の言う
カール・ブッセの一節を
焼香のたなびきの中にふと思う

笑顔も憎しみも悲しみも みんなみんな土に帰る
今度は私の番ですか
それとも貴方の番ですか
遅くとも早くともみんなみんな土に帰る
そんなにうらやましいのかな
そんなになにもかも苦しいのかな
土に帰るまでの一時は 神秘のベールの贈り物
重力とやらに引っ張られて 地球という星に吸い付いている
生きてるってただそれだけのことですね

山の彼方を振り返っても無量のスペースがあるばかり
怒り狂うのはもう止めにしませんか
嘆くこともないのです
山の彼方の空遠く
幸い住むと人の言う
カール・ブッセの呼びかけは
大海原に静かな小石を沈めます
友の遺影に手を合わせ
どうもありがとうとつぶやいてみる
一期一会、それが別れの言葉です   1998.11.12

選挙の追憶

松浦てつお、松浦てつおでございます!
松浦、松浦でございます!
どうか明日の投票日には皆様の
清き一票を松浦にお願いいたします
勝たせてやってください!
どうか勝たせてやってください!
東京と地方の橋渡しをします
皆様の家庭を豊かにします
松浦、松浦でございます・・!
ウグイス嬢のマイクをつかむやいなや
妻は祈るように絶叫を連呼し続けた
声をかぎりに連呼し続けた
虚しく山間の里の暮れなずむ空遠く
選挙カーから妻の連呼がこだまする
敗戦覚悟の選挙戦
あと、数刻ですべてが終わる
運転手がぐーっとスピードをあげる
私は、マイクを必死に握る妻の姿を
瞼に焼き付けようと凝視していた
連呼が遠い家並みに消えていく
あれは遠い夏の日のある夫婦の物語

漂白
今、地球の上を飛んでいる
今、地球の上を漂っている

背後の夕闇の底に消えていったモスクワ
玩具のような街路と車の黒い影
そして今、時の逆転がシベリアのツンドラ、凍土を
眼下に鈍く光らせる

そう・・・、あれも半世紀の漂白のいちページ

東京は浅草の居酒屋で、友とつつくジャガイモ料理
話がはずむ

みんながみんなと時空を飛んでいる
走馬灯に不思議の影をなぞらえて
こんなものかもねと涼しいウインクを決めてみた

時限爆弾の最終時刻表をめくりながら
黄泉(よみ)のしじまが私をつかんではなさない
「おーい、次の白鳥座のブラックホール行き列車がでるぞ!」
ほんのちょっと前、胃ガンで死んだばかりのMさんが
やけに明るく独特のひょうきん顔でホームから呼んでいる

半世紀は少年の日の小さな灯火
チューリッヒの恋も、モスクワの戦慄も
東京銀座の夜の瞬きも
みんなみんな軽いシナリオの裏舞台

透明な湖にブルーの陽が差して
我が身の涙がきらめいてます
夢の中を散歩して、見えない糸でつんつんしてみる
それがそうかもしれないね
あれがそうかもしれないね
つんつん、えへ

はっけよい、残った残った
古株の行司さんの声が聞こえてくるような
時空の土俵はそんなところです

ノッシノッシと四股を踏みノッシノッシと歩くのさ
走馬灯に不思議の影をなぞらえて
こんなものかもねと涼しいウインクを決めてみた
Mさんのひょうきん顔を思い出しながら
にっこりウインクを決めてみた

キコの思い出

愛用の大型バイクに寄り添って
キコはひっそり死んでいた
老衰にはちょっと早い
賢いビーグル犬 キコ
恐れ多くも皇族の
お后のお名前から命名
いつも主人の心がわかっていたキコ
物静かに慈愛に満ちた目つきで
いつも私の家族をみつめていたキコ
最期の姿を発見したとき
私への別れの言葉が伝わってきた
これ以上の意思表示はない
気品漂うこんな犬は初めて・・
埼玉、島根、お前も流転
ひたむきな忠誠心
命の尽きるまで
主人への想いだけに
キコは生きていた
バイクに寄り添って
一緒に散歩するのが夢だったんだ

「ことわざ辞典」
 泰子が「ことわざ」辞典を買ってきた
日ごろ無知をなじられて?
いるので発奮したらしい
昨夜、うれしそうにあるページを指さした
「ねえ、見て、見て」
なんだい?とのぞくと
「かいろうどうけつ」って知ってるかと聞く
俺だって知らないことはある
「偕老同穴」
夫婦が仲良く共に年をとり
死後は同じ墓に葬られること
出典は「詩経」
ふーん、そうなんだ
墓の中で骨と骨とでケンカして、ははは
泰子はうれしそうに同じページを
いつまでもながめていた

 柿の木の下で
 柿の木の下で私は産声をあげた
それから二十七年・・
もはや、柿の木の下にあの日の家はない
あるのはあたり一面の雑草と
昔を偲ぶ朽ち果てた屋根の残骸のみ
 
あの日、母の手は私を殴打した
悲しい憤りをこめて私を殴打した
恐ろしかったはずの思い出なのに
胸を引き裂くような母の悲しみだけが
今、ひしひしと伝わってくる
 
母は姉の手をひいて去っていった
一家の離散、家庭崩壊・・
ふた昔前のあの日、私の人生はスタートしたのだ
 
柿の木の下で
逃げ回る母の手から
力まかせに幼い私を奪った父
柿の木の下のガランとした破れ障子の一軒家
山深い農村の片隅で
父との生活が始まった
 
柿の木の下に絶望は訪れなかった
大雪に閉じ込められて寒さにふるえ
台風に雨戸を吹き飛ばされ
ありったけのバケツや洗面器で
雨漏りだらけの水滴を受け止めたが
父の愛情に包まれない日はなかった
 
大きな柿の木によじのぼって
まっかに熟れた柿の実を揺り落とすと
チャッポン!と水しぶきをあげて
小さな池に落ちる
その池に私はよちよち歩きながら
飼い猫を投げこんで喜んでたらしい
その池もブルドーザーに埋め立てられて
今はない
 
数百個の実をつけた柿の木の下で
月の光を見上げていると
スーッと少年の日に引き戻される
月の光のない夜は
小さい宝石の粒をちりばめたように
キラキラ輝く星空がある
水田には蛙の大合唱
遠くには小川のせせらぎの音
少年の日に様々な思いをこめて
見つめたり耳を傾けたそれらは
少しも変わっていない
 
古い柿の木の下で
私は自分の心をかみしめる
あの日を無駄にすまい
けっして無駄にしてはならないのだと
 
(明治記念館での結婚式の席上、式の直前に
急死した母の遺骨の前で朗読した作品です)

しじまの中に

ガチャリと鍵の音
午前2時のしじまの中で
秘めた寝息を探す
うすぼんやりとした闇の中に
かすかな寝姿が横たわる
息をひそめて
息をひそめて
そっと足を運ぶ

切ないのとも違う
狂おしいのとも違う
静かに狂乱が舞い降りて
静かに脱力のドラマが閉じる
閉じる
閉じる
そして、しじま・・
はあ・・

空が明るくならないうちに
そっと後ろ手でガラス戸を引く
ひたひたと忍び足
薄暮に見送る人の影

    
「彼岸花」

鬼ゆりって呼ばなかったっけと聞いたら違うと言う
辞書で調べたらまったくの勘違い
野辺に咲く花 彼岸花
夕日に赤い その花をなぜか私はずっと忘れていた

遠い日の秋の思い出 彼岸花
なぜだろう ?
数十年もの間 その赤い郷愁の花は私の脳裏から消え失せていた
長州路、 畳が淵の九十九(つづら)折り
妻の後ろ姿が石段を地底へと遠ざかる

赤い花なら曼珠沙華(まんじゅしゃげ)
オランダ屋敷に雨が降る
戦後歌謡の一節を
木箱をさかさにしたステージで
当時三歳の私は拍手喝采の中で歌ってたらしい

「小さな足」

蛍光灯の下の小さな足
チョッピリ肌の張りを失った白い足
まるで子供のような足
私の手の中でピクンピクン遊んでる
いくつもの人生をささえてくれた小さな足

失恋に乾杯(青春譜)

ケースその1
夜の山の手線 当時は山手線
吊り革に揺られながら
横尾クンは言った
ねえ、今日でお別れしましょう
面長で色白のメガネ姿が今も浮かんでくる
弁護士事務所に就職するとか、よかったね

読売新聞の配達と集金で
欠席が多かったボク
授業ノートをいつもとってくれてたキミ
古い名刺が出てきた
中大法科4年生
待ちあわせは中庭の青年の像
キミのおかげで卒業したんだよ

ケースその2
池袋の
舞台芸術学院のけいこ場で
黒い網タイツ姿のキミは踊っていた
名前はヤマウラ洋子さん
鶴のようにしなやかで
群舞の中でひときわ輝いていた

口にくわえた赤いバラの花を
客席のボクへサアッと投げ上げて
得意満面の笑顔がすてきだった

その日の帰りの渋谷駅ホーム
ねえ、もう会えないわ 今日でお別れよ
上野学園短大ピアノ科2年生
何度も振り返りながら
手を大きくふって笑ってた

あれから女優の道は
開けたんだろうか

ケースその3
いきなりキミは新聞店に訪ねてきた
思いつめた顔で、話があるという
真夏の炎天下、上野公園のベンチで
キミは可憐な白いバラのようだった

うつむいて消え入りそうな声で
丸亀へ帰ることにしたという
NHK安部会長のお宅に住み込みの
四国の旧家の東京大学受験生

複雑な実家にもどって
いまは どうしてるやら

青春時代をふりかえってみれば
ほろ苦い思い出がなつかしい
失恋 どうもありがとう

もう少し 書いておきたい人がいる
寝屋川の銀行寮の天井の
渦巻き模様がボクの顔に似てるって・・
毎晩、ボクの顔に「お兄ちゃん」と
話しかけてから寝てたキミ・・
一緒になれなくて・・ごめんね

新潟の敬子さん
妹でいてくれてありがとう
そして最後にカミヤさん・・
忘れてないよ・・
瞼に焼き付けておくんだ
甘いクッキーを食べながら
キミはそう言った・・

舞台芸術学院へようこそHPリンク



上野公園 西郷隆盛像

私の人生の中で
一番多くの出会いがあった場所
それは西郷さんの銅像前

私の結婚式のあと
東京見物しながら
一族そろって笑顔の記念写真
あのころは全員元気だった
大阪の叔母も生きていた

上尾の常陽銀行員
新体操の選手だといって自己紹介
名乗ろうか名乗るまいか
銅像の前をグルグル
もしかして・・
そう、わたしです・・
はにかんだ顔が初々しかった

真冬の大雪の日
真夏の炎天下の日
多くの出会い
希望と期待と
輝いてた青春がここにあった

柔道最終戦

眉間がまっぷたつに裂けていた
わずかにしたたる血
壮絶なこれが最終戦

悔いは無い
43歳にして優勝トロフィー
満場の観衆の前で
二段の部の優勝者との模範試合
二十歳の若武者とフルタイム
オレは戦った

てめえ、このやろう、ぶっころす
にらみあった相手の暴言だ
何だと! この若造
これはケンカだ
血が燃えた
激闘、汗が飛び散る
強烈な技、何度もハネ返した

試合終盤、
オレの体は宙に舞ったようだ
でも裏返らない
顔面が畳にたたき付けられていた
負けてないぞ

これがオレの青春だ
さわやかな最終戦
胸を張って
賞状を受け取った

講道館ホームページリンク



年越し

ビューッ! 
手の切れそうな小雪が荒(すさ)ぶ
年の暮れにまた若い女(ひと)が逝った
いつも両親に当り散らしてる娘が
珍しく「あんたたち、葬儀にいったほうがいい」
などと、しおらしいことをいう

夕暮れ迫る山道を
夫婦で線香をあげに行ってきた

「お父さん、私のことなんか
詩に書かんでええのに」
生きてたらガラガラの大声で絶対にそう言ってたよね
天真爛漫、少女のようなキョトンとした
笑顔が大晦日の夜に浮かんでは消える
「夜桜お七」をいつも歌ってたみどりさん

「はかないね」
女房がポツンと言った

しんしんと冷える広い台所でもうすぐお正月
この同じ場所で
そのひとは家族同様にいそいそと
選挙の手伝いをしてくれていた

いつの日か、ひとり
この場所で妻の思い出を
たどる時が来るのだろうか

いつの日にか、キミと・・



益田路あたり

(ますだじ)
作詞 松浦哲雄 
作曲 編曲 井上新二
唄 松浦てっちゃん


1 夕陽の浜から 高島を
    望めば凍てつく日本海
   犬とたわむれ 波に濡れ
沖の漁火 目にしみて

 今日も ふたりでたちどまりゃ
ああ いつの日か 
命つきるその日まで
    荒磯の夢 香(かおり)いとしい散歩みち

2 唐音(からおと)海岸 奇岩の景色
   きみと歩いた水仙の里
     潮風が春を呼んでいる
 手に手をとって坂道を
   こころ豊かに元気よく
  ああ いつまでも
別れの時のその日まで
夕げ楽しや ふたりでかわす宵の酒

3 きみのハンドル 山あいの道
色とりどりに 照る紅葉
せせらぎ流れ 星が呼ぶ
はるか松前 ふるさと離れ
山陰に来て 夢を追う
ああ 想い出は
母の笑顔の呼びかけで
家族が集い 湯煙に咲く匹見峡

 「湯けむり益田路」

作詞 松浦哲雄 作曲 松浦哲雄

1、 夕日の浜から 高島を
    望めば凍てつく日本海
   犬とたわむれ 波に濡れ
沖の漁火 目にしみて
 今日も ふたりでたちどまりゃ
ああ いつの日か 
命つきるその日まで
    荒磯温泉 香(かおり)いとしい散歩みち

2、 唐音(からおと)海岸 奇岩の景色
   きみと歩いた水仙の里
     潮風が春を呼んでいる
 手に手をとって坂道を
   こころ豊かに元気よく
  ああ いつまでも
 夕暮れ時は気もそぞろ
湯けむり恋しく 今日はふたりで美都温泉

3、 きみのハンドル 山あいの道
色とりどりに 照る紅葉
せせらぎ流れ 星が呼ぶ
はるか松前 ふるさと離れ
山陰に来て 夢を追う
ああ 想い出は
母の笑顔の呼びかけで
家族が集い 今日は湯煙り匹見峡


どんな人にも

どんな人にも光輝く人生がある
どんな人にも幸せな人生がある
1万円には1万円の幸せがある
1億円が1万円より不幸せなこともある
幸せの大きさは
みんなそれぞれ違うんだ

背伸びなんかしなくていい
自分の幸せの大きさをみつけよう
生きるってそういうことなんだ
自分の大きさがわかった時に
人はみな
心の安らかさと満足を知ることになるのです

人は人 自分は自分
キレルのは愚か者のやることで
相手をよく見て考える

幸せはどんな人の心の中にもあるのです
やりたいことをやりなさい
どんな人にも幸せな人生がある
ただ気付かないだけなんです

あなたはあなたであればいい

別れはとつぜんに

ある日 とつぜんに
身内の死亡の知らせがくる
ああ 3年前に訪ねていって
おれの土産をよろこんでた姿
あれがお別れだったんだな
虫の知らせというやつさ

ある日 とつぜんに
身内の転居の知らせがくる
トシだから医者の息子の
近くに行くという
いずれ来る葬式も
たぶん遠方のアチラ

去年 珍しく初めていっしょの
ステージで歌った
あれも偶然?
いやいや あれも虫の知らせ
お別れだったんだ

そういえば
創立134年の母校が今年閉校式
みんなお別れだな
人生の幕が降りていく

あなたの目の前の人だって
ある日 とつぜん・・
だから今日一日
隣人を大切に生きていこう

ポッカリ暗転
いきなり底知れぬ穴が開く

ぼくはスター

満場いっぱいの 人ヒトひと
入りきれなくて校庭からあふれ
国道まで何キロも車クルマくるま

亡父を知る人が酒を注ぎにきた
「お父さん、そっくり」
幼き日の面影をかすかに残す
校長の息子のトシオくん曰く
「てっちゃんが図書館の本を全部読んだ。
みんなが言ってたよ」
50年ぶりに聞く熱い思い出・・

開校以来134年
今日が雲南市立多根小学校の最後の日
まだまだ立派な校舎
そして大きい体育館
司会者の一言
「てっちゃんが来ておられます。
歌っていただきましょう」
一期生のぼくはステージに立った
一曲ほんの少しとちったけれど
まさかの歌唱コンサート!
50年ぶりの顔カオかお

懐かしさがこみ上げる
ボクの後ろには小中学生と父兄
50名の大演奏が始まった
会場いっぱいにぼくの歌声が響き渡る
うれしかった
懐かしかった
満場みんなが一緒に歌ってる

みんな元気でね さよーなら
そうだよ 元気に生きなきゃ
笑顔いっぱいに会場を見渡した
老若男女 それぞれ家族みんながそろってる
8曲30数分のステージ
ボクの歌声が終わると同時に
この学校の幕も降りた

みんな元気でね
そうだよ 元気でね
ありがとう
ありがとう
兎追いしかの山
小鮒釣りしかの川
夢は・・
感動のフィナーレだった
美しい清流のほとり
一生この日を忘れない

母によせて
 
行きます!
行きます!
鮮烈な叫び声
まるで心臓から言葉がはじけて
飛び出してきそうな
喜びいっぱいの電話の声
今も耳の底に焼きついている

結婚式の2週間あまり前
あれがこの世で聴いた
母の最期の言葉だった

「お母さん」
ぼくはこの言葉を口にしたことがない
気が付いたときには父と二人きりだった
誰もが普通に言ってる「お母さん」
ぼくにはとても違和感があった

今つぶやくと
なぜか涙が止まらない

今にも立ち枯れしそうな
柿の巨木が残ってるだけの自宅あと
半世紀以上前のある日
姉の手を引いて出ていった母

200メートル先で道は左に急カーブ
何度も 何度も振り返って手をふる母の姿
それだけは覚えている
そして見えなくなった

結婚式の当日
母の座るはずの椅子には
母の遺骨があった

幾多の試練を乗り越えて
今は妻と4人の子供がいる

「お母さん」
一度でいいから心を開いて
ゆっくり話をしたかった


シンガポールにて

群青色にペンキを塗りたくったような
動かない海の色
白い無数の船舶
陽光に照り映えて眼下に広がる
白亜の高層ビル
8階事務所での昼下がり

くっきり輝く南十字星
「星の位置が違うよなあ」
プールサイドで誰かがつぶやいた
前の日まで真上にあった満月が
はるか斜め遠く小さく見える

黄色い白熱灯に照らされて
オーチャードロードを走る
ここは異国 夢の国

「シルバースター」の店内左の飾り窓
世界各国の美女が嫣然と微笑む
うごめく活気
華やいだ明るさ
みんな 笑っていた

銀座に咲く花

大輪の花一厘 
薄暗い店の片隅
グランドピアノの向こうに
君は妖しく可憐に咲いていた
思わぬ出会い
そんな表現がぴったり

「ねえ、あなたのタイプよね。
あの人そっくり・・」
初めての日、笑いながら
案内したのはチーママ

お互いにまじまじと
品定めをしていた・・・
ここは老舗の
銀座のクラブ

いつしか、お店では
二人のことは
噂になってたらしい


浅草の夜が白む
よくついてきたね
なにもなかったけれど
あれでよかったのさ

複雑な家庭環境
不自由な母の介護
さっきまで
君はぼくの腕の中で
手を握りしめて
泣いていた

ジルバ タンゴ チャールストン
ダンスホールでの
君の華麗なステップが
今も目に浮かぶ

品の良い目にもあざやかな
紫のワンピース
クッキリと潤んで輝く眼差し

バカ・・
足を軽くけって
タクシーに乗る
君の目はすねていた

もうすっかり朝だった

パイオツ

夫婦には言葉にならない対話がある
三十数年、涙と汗と血と・・
パイオツはかなり姿を変えた
たわわな実りから垂れ下がるいちじくへ
何回もの別れ話
最後の対話はパイオツだった
ムギュッ ムギュ・・ それだけで通じる
しっかりつかんで離さない
何も弁解はいらない
一句浮かんだ
「肌合わせ 寝息いとしい 蝉時雨」

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春好万流

ステージ・アーツ・カンパニー“翔” 
(バレエ&ミュージカル)

  • 住所:福岡市中央区春吉2-18-7-203
  • 問い合わせ:090-8408-4064
  • e-mail sacs@q.vodafone.ne.jp
  • 受付時間:14:00〜

ダンスが好きな人、元気になりたい人、足を運んでみて下さい!

 

 バレエ、ジャズ、ヒップホップ、モダン、ボーカル、芝居、ピアノと幅広い分野のレッスンが受けられる。見に来た人たちが元気になって帰ってもらいたい、そんな想いで日々のレッスンに取り組んでいる。
 
  ダンスが好きな人、元気になりたい人、そんな人はぜひ一度ステージに足を運んでみて下さい!

 

  天神スタジオ・千早スタジオ他・・・・・ 生徒募集中!!

   

山浦洋子代表
 

月夜の浜で<新案>作詞・作曲 松浦哲雄

1、
(フルートORハモニカの前奏、ワンフレーズ。4分の4拍子。スタッカート。
導入部なので、ゆったり語りかけるようにメロディー重視、かつ歯切れよく。
通常の2倍の長さのテンポで)
(次いで、ハーモニカORフルートのリズム展開。やや速め。
本題へそのままテンポ良く雪崩れ込む)・・ルルッルルッルルルルルッ・・、

1、離れ小島の
月夜の浜で誰かと誰かが恋をした
金の指輪をあげましょか
それともブルーの玉手箱
ずっと昔のはるかな国で
きみとぼくは出会ってた
ルルッ(2音、スタッカート) ルルッ ルルルルルルッ ララッ ララッ ララララララッ(6音)
(二人で手を挙げ、ステップを踏みつつ時計回りに回りながらダンス、歌う)
(繰り返しは、ハーモニカ演奏で)
、(ギター伴奏で)
十五夜満月おとぎの国で結婚式をあげました
指切りげんまんあのねのね
小指と小指をからませて
愛の涙にキスをして
月の光に祈ります
ルルッ ルルッ ルルルルルルッ ララッ ララッ ララララララッ(ダンス、歌う)
(ハーモニカで繰り返し)
、このひと時に身をこがし、このひと時に愛を知る
二人の胸の十字架を
月夜の空に捧げます
波間に漂う恋の船
アダムとイブは踊ります
ルルッ ルルッ ルルルルルルッ ララッ ララッ ララララララッ(ダンス、歌う)
(ハーモニカで繰り返し)
(ラスト音はスラー。徐々に二人が明るく手を振りながら退場。
これからの人生への思いを込めて冒頭の「ワンフレーズ」だけフルートでエンディング演奏。余韻。)


月夜の浜で

作詞・作曲 松浦哲雄
唄 松浦てつお

  <元案>   (1番)  離れ小島の月夜の浜で
誰かさんと誰かさんが恋をした
  金の指輪をあげましょか
それともブルーの玉手箱 
ずーっと昔のはるかな国で
キミとボクが出会っていたら
月夜の浜で結婚式をあげていたでしょう
小指と小指をからませて
二人は愛を誓ったでしょう

(2番)  叶わぬ恋の秘め事を
涙を浮かべて月に祈ります
三日月さん コンバンワ
十五夜満月その日まで
拾った貝を並べ続けます
ハートのマークが見えますか
浜辺の潮騒に禁断の城をつくります
離れ小島の孤独こそ
二人の夢の恋の船

(ハーフ)  このひと時に身をこがし
このひと時に愛を知る
波打ちぎわに点々と
裸足(はだし)の影が続きます
波に消え 波に笑い
明るい明るい月夜の下で 
アダムとイブは踊ります


 閉校式・多根小学校の唄  

作詞(楽曲著作権) 松浦哲雄 作曲、ギター、シンセサイザー演奏 三村浩一
歌手 松浦てつお

1番)

遠い山道 おぼえてますか
小川のせせらぎ おぼえてますか
校舎の庭さき 山の上
銀杏がまぶしく散っていた
走って転んで雪合戦
朝日に映える多根の里
あの日を私は忘れない
忘れない

(2番)

あの日の校舎が消えていく
それぞれみんなも消えていく
教室のガラス窓
投げたボールで割ったっけ
胸キュン 初恋 言えなくて
ランドセルに名前を残し
先生 みんな さようなら
さようなら

(3番)

雪の降る日も雨の日も

みんな並んで登下校
たんぽぽ ひまわり 月見草
日暮れにゃ お猿が笑ってた
柿の実食べて クリ投げて
ああ 思い出の多根の里
今日も夕日がきれいだな

きれいだな
あの日を私は忘れない
忘れない



「ひとりなんだね」  作詞・作曲 松浦てつお

誰もひとりなんだね
みんなひとりで死ぬんだよ
でも あなたがいる きみがいる
悲しくなんかないんだよ 
涙を浮かべてもいいからさ
ほら明日がある きみがある

    「ひとすじの道」作詞作曲編曲 松浦哲雄

1、「台詞」あれは上野駅でのことでした
こまどり姉妹からの手紙が届いたのは・・・
会いたいと言うのです
*お姉さんのつまびく三味線に〜〜、
津軽の海を越えてきたネグラ定めぬ〜〜、
2、「台詞」六本木のアマンドで私たち三人は会いました
生まれて初めて二十歳の私は芸能人に花束を渡したのです


   「三刀屋福庭書店」 作詞作曲 歌唱 松浦哲雄

1、雲南の地に三刀屋川  川面に悲しく雪が降る
  ああ十六代の歴史あり  福庭書店の夢の跡
  三高学徒の集う店

2、三刀屋城下にその名あり  殿様ゆかりの家老職
  八幡神社の杜の前  福庭御殿の夢の跡
  三高球児の集う店

3、思えば涙 夢はるか 苦学の若者 育てし日
  消えて はかなし 店の跡 山あいの町に灯がともる
  幾多の英才 しのぶ店
   

  「 初恋メモリー」 作詞作曲 松浦哲雄

1、今 二階の部屋でお手紙書いてます
下からあなたは私に小さくお休みとささやいた
中一からの文通で 初めて会ったひと
外は雨降る 胸がときめく夜
高校卒業 春の日に 二人は巣立ちます

2、あした、貴方が旅立てば私は泣くでしょう
駅のホームでひとり 私は手をふる 雨ん中
貴方の顔が消えてゆく 別れの汽車の窓
書く手がふるえます
外は春の小雨です
別府 由布岳 菜の花畑 海風はるか

3、夕暮れ時の銭湯に二人で行きました
あれが鉄輪の温泉 こちらは亀川四のお湯
二度と会えない初恋に サヨウナラの時がくる
声がステキと私は貴方に言った
ピアノに思い出のせて
笑顔が浮かぶでしょう
笑顔が残るでしょう
貴方を忘れない

「瀬戸内旅情」 作詞・作曲 松浦てつお

1、粉雪舞い飛ぶ瀬戸内に
笑いさざめく親娘旅
来島海峡 灯がともりゃ
春の嵐の 湯煙りに
妻と娘の ああ、あああ 声がする

「台詞」親子三人で旅するのもこれが最初で最後。
母さん、よくここまで育てたね、ほんとにありがとう。
きっとこの子はいいお嫁さんになるはずだよ。

2、石鎚山を遠く見て
浮かぶ島々 船がゆく
つもる思いを 胸に秘め
愛の月日を 幾星霜
大崎上島 ああ、あああ 夜がくる

3、しまなみ海道 絵のように
四国の峰々 春を呼ぶ
露天のお湯に 身をひたし
酒と肴にアワビ焼き
はずむ笑顔に ああ、あああ 春がくる


 「ブルーに託して」

人は皆、悲しみの淵を見る
ブルーな湖面に言霊(ことだま)の鎮魂歌を流して
ひとは皆、祇園精舎の鐘を聴く

負けてはいないのに
決して負けてはいないのに・・・
地底から呼びかける雄叫びは凍りついた日々の悲しさ

漂白に頬すり寄せて神の御心を聞いてみる
そしてブルーな透明にやりきれなさを浸してみる
ヒタヒタと何かが足音を忍ばせてやってきた

紅い脈拍が定めの糸を編んでいる
チクタクと・・ただチクタクと・・
闇の中で何かが笑っている
張り裂けそうなブルーに身を染めて
闇の中でみんなが笑っている

ポツリと一滴、
私の手からブルーな涙が湖水へ転がり落ちていった